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つくり手紹介~こぎん刺し作家 なほいろ(酒井奈穂)

福井県を中心に作家活動をしているなほいろの酒井奈穂さん。以前は建築関係のお仕事をしていた酒井さんがこぎん刺し作家としての活動を始めるまでの経緯や、ものづくりへのこだわり、作品に込めた思いなどについてお話を伺いました。

青森旅行でこぎん刺しとであう

酒井さんがこぎん刺し作家としての一番最初のきっかけは友人との青森旅行。観光プランの中にこぎん刺しの体験教室に参加する予定があったのだそうですが、その時は予定がずれ込み実は体験できなかったのだとか。

 

「青森を友人と色々観光していたんですが、予定が押して申し込んでいたこぎん刺し体験教室に間に合わなかったんです。そのまま帰るわけにもいかないので結局帰りに空港で『こぎん刺しキット』を買って帰りました(笑)それがこぎん刺しの道に進むようになったスタートです。」

 

そして福井に帰ってから早速体験キットでこぎん刺しを体験してみたところ、すぐにその魅力に取りつかれることに。

 

「一番最初は理解するのに苦労しましたけどひと針ひと針、地道に模様を作り上げていくところが性にあっていると感じたんです。それからこぎん刺しの歴史や模様の種類など知れば知るほどより面白いと感じるようになりました。」

 

なほいろ酒井さんから見るこぎん刺しの魅力

 

作家活動を始めて6年以上が経つという酒井さんですが、技術や知識が身につくにつれ更に制作を楽しめるようになったようです。

 

「最初は本当に糸のことも生地のことも、もちろん刺し方もわからない状態だったので試行錯誤の連続でした。自分のやり方が定着してくると次は他の作家さんの作品を見て刺激をもらったり、特徴に気づいたりするようになりました。この作家さんは安定感があるなとか、ダイナミックだな、とか。同じ模様でもどうやって刺していくかで見た目も手触りも変わってくるので、そういうところもわかり始めてさらにこぎん刺しが好きだなぁってしみじみ感じてます。だから始めた時は楽しくてずっとチクチク手を動かしてたんですけどそれは今も変わってないんです。時間があれば次の作品の模様を考えたり手を動かしたりしちゃいます。」

 

「こぎん刺しって大きな道具は必要なくて針と糸、そして生地があれば練習できるし作品だって作ることができるんです。旅行先にも仕事道具を持って行ってご飯食べた後とか温泉の後だとか。友人からも『そんなに楽しいの?』と聞かれるくらい、ほんとちょっとした時間でも触っちゃいますね。」

 

――模様はご自身で考えてるんですか??

 

「こぎん刺しの模様って伝統的な大小さまざまな種類の模様があって、それを組み合わせて全体を作り上げていったりします。さらに、それに自分なりのアレンジを加えてオリジナルな柄を作ったりもします。そしてそこに糸の種類、生地などの要素がかけ合わさっていきます。だからその要素の一つ一つを組み合わせて最後にどんな作品にしていくか、と考えるのは難しくもあり楽しいポイントです。」

 

――では、これからこぎん刺しを知っていきたい方へ一言おねがいします。

 

「まだこぎん刺しのことを知らない方も多いです。伝統的な工芸品ですが、暮らしの知恵から生まれた素朴で奥ゆかしい文化なのでまずは難しく考えずに模様や色など自分が可愛いなと思ったものを手に取ってみて欲しいですね。そしてこぎん刺し独特の素朴な温もりを感じてもらって、ちょっとでも多くの人にこぎん刺しに関心を持ってもらえたら嬉しいです!」

 

 

 

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