menu
ジャーナル

京都・与謝野町『ちりめん街道』に行ってきました

京都府の北部は海の京都と呼ばれ、日本海の雄大な自然や海の幸を楽しむことができる大変美しいエリアです。本記事ではその京都北部にある与謝野町「ちりめん街道」を訪問してきたので、調べた情報と合わせて紹介していきます。

京都府与謝野町ってどんなところ?

京都府の北部、日本海に面する丹後半島の付け根にある町で、2006年に与謝郡加悦町・岩滝町・野田川町の3町が合併してできた町です。

江戸時代から明治~昭和初期までの長い間織物の高級品として扱われてきた丹後ちりめんの産地として大変にぎわった場所です。また日本三景の天橋立がとても近かったり、大江山へ登ることもできます。

大江山と聞いて思い浮かぶのが百人一首にある小式部内侍(こしきぶのないし)の歌。

「大江(おほえ)山 いく野の道の 遠(とほ)ければ まだふみもみず 天の橋立」

はまさにこの地域のことが詠まれているので、そういった歴史も感じながら散策するのも面白い場所です。

 

ちりめん街道は歴史的建築物が立ち並ぶ貴重な場所

ちりめん街道は1722年に手米屋小右衛門(てごめやこえもん)が京都から「ちりめん」の技術を持ちかった場所。そしてちりめんの技術を発展させ続けて隆盛を極めた歴史があります。物流の拠点として多くの人やお金が集まったことから当時の豪勢ぶりを感じさせる建築物が今も多く残り、大切に守られています。

ちりめん街道のシンボル的建造物の旧尾藤家住宅。

 

機織り機が展示されています。こちらは展示用で実際には動いていないようですが、実際の音を録音したものが聴けるようになっていました。

 

その当時はこの街道を歩くといたるところからガチャガチャと機織りの音が聞こえてきたそうです。その時代に歩いてみたかったなぁと空想がはかどります…!

 

当時の雰囲気を残しつつ今も営業を続けている旅館井筒屋。

 

このように歴史ある建造物が並ぶだけでなく、今も住居やお店などに使用されていました。

 

そもそもちりめんってどんな織物?

ちりめんは蚕からとれる生糸を撚(よ)って仕上げた素材(撚糸)を使って織られた布のことです。
とても簡単に言うと、ねじった糸を織り込みますのでそのねじれが戻ろうとする力が働き、生地の表面にシボと呼ばれる細かな凹凸ができます。それがちりめん特有の手触りと光沢を生み出しています。

ちなみに、ちりめん産業の最盛期に比べると現在は生産量は減っていますが、それでも着物生地の約6割を生産している日本最大の絹織物産地です。

 

 

旧加悦町役場で丹後ちりめんを知る&体験もできる

ちりめん街道を散策するならまずは旧加悦町役場に立ち寄りましょう。

職員さんがちりめん街道を含めてこの辺りの事を色々と教えてくれます。街道の地図になるパンフレットをもらえたり、自転車をレンタルできたりします。

 

あと、この建物自体が京都府指定有形文化財に登録されています。

もうすぐ築100年を迎えるこの建物は、令和に入ってから大修理が施されたとのこと。一階部分は窓口や各種展示物が並んでいたり、二階にはかつて役場の会議室として使われていたホールがあります。大きな建物ではないのでぐるっと見て回るのがおすすめ。

販売されているちりめんの裂。

 

二階ホール。

 

体験用の機織り機。(体験は要予約)

 

色々なちりめん製品が販売されています。

 

まとめ

ちりめん街道は江戸時代に持ち帰ったちりめん技術によって、物流の拠点となり隆盛を極めた場所。そして江戸~明治~大正~昭和の建物を残す建造物の博物館と言われています。
近くの観光名所である「天橋立」から車で約25分と近い位置にあったり「伊根の舟屋」からでも約45分とアクセスも良いので、ちょっと足をのばして京都の着物文化を今も支えている丹後ちりめんの歴史に触れてみるのもきっと楽しいと思います!海の京都を巡る際にはぜひ訪れてみてくださいね!

各種ご案内

このサイトについて

いまむかし工芸品店の自己紹介ページです。

販売依頼について

当店での販売をご希望の方はこちらからどうぞ。

お問い合わせ

取り扱い商品やサイト、その他のお問い合わせはこちら。